Tuesday 29 March 2011

ダンス2000 

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今日は、ちょっと古いナンバーから。
いつ聴いてもフジファブリックらしさ全開のこの曲、「ダンス2000」です。

2002年10月21日に発売された初ミニアルバム「アラカルト」、5曲目に収録されています。当時は今のメンバーと大きく異なり、ボーカル&ギター志村正彦くん、ドラムス&コーラス渡辺隆之くん、キーボード田所幸子さんでした。
渡辺くんは志村君と同様、山梨県富士吉田市出身で、「フジファブリック 志村正彦」以前の正彦くんを知るメンバーのいる、いってみればより「アットホーム」な時代のフジファブリックです。

当時を偲ばせる記事を見つけましたので、よろしかったらご参照ください。
フジファブリック アラカルト

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その後、プレデビューアルバム『アラモルト』4曲目(この時にはすでに今のメンバーと同じ)、また5thシングル「虹」のカップリングとして再びリメイクされました。
「ダンス2000」は全部で、3バージョンあるということですね。そして3バージョン全てにおいて、曲調等に微妙な違いがあります。
これも非常に志村君らしいと思います。
一つの曲を、とことんまで突き詰めていろんなバージョンを作っていく姿は、著名な作家や画家が自分の作品を納得いくまで変え続けるのと似ている気がします。

違うバージョンを聞き比べるのも、ファンにとっては楽しみの一つですね。

昨年の7月17日に山梨県富士吉田市富士Qハイランド コニファーフォレストで開催されたライブイベント「フジフジ富士Q」にて、ハナレグミと氣志團が歌ったのが皆さんの記憶に新しいでしょうか。

氣志團の團長こと綾小路翔さんのお話によると、氣志團の「One Night Carnival」という曲に志村君が感銘を受けて、しきりに「ディスコっていいっすね。」と言って作った8ビート(四つ打ち)の曲が、「ダンス2000」」だったそうです。(氣志團 「One Night Carnival」は、こんな曲です。)


團長も「すげー曲つくってきたな、と思ったけど、こんなに軽快な8ビートなのに乗り切れない曲は珍しい。正彦の性格みたいだ。」という趣旨のことを、フジフジ富士QライブのMCで言っていました。

氣志團と志村君の関係は古く、1999年にさかのぼります。当時19歳だった志村君は、高校卒業後、東京東高円寺にある「ロスアンゼルスクラブ」というライブハウス兼スタジオでアルバイトをしていました。ちょうど氣志團のトミーさん(西園寺 瞳)が店長をやっている時で、ランマさん(星グランマニエ)や團長も同じライブハウスで働いていたため、その時からのお付き合いだそうです。

「志村日記」にも出てきたと思うのですが、バイト先のセブンイレブンでも團長さんとは一緒だったのではなかったでしょうか。
フジフジ富士Qの時も、團長は志村君とのいろいろなエピソードを時には面白おかしく話してくれました。
その言葉には友人としての深い愛情が感じられ、志村君の初々しいミュージシャン時代を思い起こさせました。



そんな時代を代表する曲、「ダンス2000」です。

今、私の目の前に「アラカルト」「アラモルト」「志村正彦全詩集」、それぞれに収録された「ダンス2000」の歌詞があります。(「虹」のシングルは、残念ながらもっていません・・・。)
「アラカルト」は白地に黒文字、「アラモルト」は黒地に白文字、「志村正彦全詩集」は灰色のわら半紙風の紙に黒文字です。


全く違うデザインで書かれた歌詞から、個人的に私が感じることはただ一つ。
ディスコで踊りなれない青年が、フルパワー全開で踊る姿です。
いいですね~~。
山梨のお国言葉でいう「とっぽい」(ちょっと不良っぽくて、かっこつけてること)からかけ離れた真面目な若者が、ちょっと都会の「大人の不良な世界」に足を少し踏み込んで、それを周りに悟られまいと一生懸命している姿。

私達の年代にとっては、なんだか懐かしい気持ちにしてくれる、そんな一曲です。
お聴きください。

フジファブリック 「ダンス2000」

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